この記事では、Pythonの変数について解説します。
プログラミングでは、変数と呼ばれるものに値を格納します。変数に値を格納することで、何度も繰り返し呼び出すことができます。
それでは、Pythonの変数について見ていきましょう!
変数とは?
変数とは「値を保存してある場所に付ける名前」です。
Pythonで変数を生成すると、データを保管できるだけの領域をメモリ内から確保し、その中にデータを保管します。
この時、変数がデータの保管されている場所と対応付けられることで、変数を通してデータにアクセスできるようになります。
変数にデータを対応づけることを代入と言います。
変数を定義する
Pythonで変数を定義するには、必ず初期値を指定する必要があります。C言語の「int num;」のように宣言だけをすることはできません。
書式
左に変数名、右に代入するデータを記述します。
変数名 = なにかしらのデータ
サンプル
定義した変数は、計算に使ったり、出力したりできます。
a = 1
b = 2
c = a + b
# 出力
print(a)
print(b)
print(c)
# 計算結果を出力
print(a + b + c)
実行結果
1
2
3
6
色々な代入方法
変数に値を代入するには色々な方法があります。
複数の変数に同じ値を代入
一度に複数の変数を定義して、同じ値を代入します。
a = b = 1
print(a)
# 1
print(b)
# 1
変数の数を増やしても同じことができます。
a = b = c = 1
print(a)
# 1
print(b)
# 1
print(c)
# 1
複数の変数に別々の値を代入
一度に複数の変数を定義して、それぞれ違う値を代入します。
a, b = 1, 2
print(a)
# 1
print(b)
# 2
変数の数を増やしても同じことができます。
a, b, c = 1, 2, 3
print(a)
# 1
print(b)
# 2
print(c)
# 3
動的型付け
Pythonでは『代入したデータから型を推測』してくれます。
C言語では…
型を明示的に宣言する必要があった。
int num = 1;
Pythonでは…
変数に整数を代入すると、代入された値からint型だと推測してくれます。
※ type()は型を確認するための関数です。
num = 1
print(num)
# 1
print(type(num))
# <class 'int'>
文字列を代入するとstr型だと推測してくれます。
value = 'Hello'
print(value)
# Hello
print(type(value))
# <class 'str'>
このように、Pythonでは変数にデータを代入することで『代入したデータから型を勝手に推測』してくれます。

命名規則
変数名には、全ての文字や記号を使えるわけではありません。
変数名として使えるのは、以下の通りです。
- 小文字の英字
- 大文字の英字
- 数字(頭文字としては使えない)
- アンダースコア(_)
- 日本語(主流ではない)
以下に例を記述します。
# 有効
a = 1
a1 = 2
a_b = 3
_a = 4
ご = 5
六 = 6
これは七です = 7
# エラー
1 = 1
1a = 2
1_a = 3
日本語は使った方が便利な場合もあると思いますが、残念ながらあまり使われません。また、「予約語」や「組み込み関数」と同じ名前を付けてはなりません。
予約語とは
予約語とは、プログラミング言語が「その名前はこっちで使うから変数名とかに使わないでね」と定めた語句のことです。
組み込み関数とは
組み込み関数とは、最初から定義されている関数のことです。
これらと同じ名前を付けてしまうと、様々な問題を引き起こす可能性があるので気をつけましょう!
定数
定数とは、変化しない値のことです。
Pythonでは、定数を定義するためのキーワードが用意されていません。なので、Pythonで定数を定義するには、大文字の変数名を定義して定数とみなします。
# 消費税
TAX = 1.10
このように、全て大文字の変数を見かけたら書き換えないように注意しましょう!
先ほどのコードを見て「あれ?消費税って変化するのに定数なの?」と思われた方がいるかもしれません。
確かに消費税は変化しましたし、これからも変化するかもしれません。しかし、コード内では常に一定でなければなりません。
つまり、プログラミングでいうとこの「定数」とは、『一度定義したら処理の途中で書き換えられない値』のことを言います。
グローバル変数とローカル変数
変数には、グローバル変数とローカル変数があります。
グローバル変数
グローバル変数は、関数外で定義された変数で、どこからでもアクセスできます。
# グローバル変数
var = 1
def func():
# 関数内からもアクセスできる
print(var)
func()
# 関数外からアクセス
print(var)
実行結果
1
1
ローカル変数
ローカル変数は、関数内で定義された変数で、宣言した関数内でしかアクセスできません。
def func():
var = 1
print(var)
func()
# 関数外からアクセスするとエラー
print(var)
実行結果
1
Traceback (most recent call last):
File "main.py", line 9, in <module>
print(var)
NameError: name 'var' is not defined

まとめ
この記事では、Pythonの変数について解説しました。
- 変数とは? = 『データが保存されている場所に付ける名前』
- 変数の生成 = 『変数名 = データ』
- 変数の命名規則 = 『先頭を数字、予約語、組み込み関数に気を付ける』
- 定数 = 『一度定義したら処理の途中で書き換えられない値』
変数はPythonだけではなく、プログラミングにおいてとても基本的な概念です。もし、忘れそうな場合は、なんども見返してしっかり覚えましょう!
それでは今回の内容はここまでです!ではまたどこかで〜( ・∀・)ノ