この記事では、変数の定義と基本的な使い方を解説します。
プログラミングでは、変数と呼ばれる識別子(任意の名前)に値を関連付けることで変数を通してその値に何度もアクセスすることができます。
演算や出力したい値は変数に定義しておくことがプログラミングの基本となります。
それでは、変数の使い方を見ていきましょう!
変数を定義するには、左辺に変数名、右辺に代入する値を記述します。
変数名 = なにかしらの値
以下のように記述するとa
という変数に整数の1
を代入しています。
a = 1
変数には色々なオブジェクトが代入可能です。
i = 8192 # 整数
f = 3.14 # 浮動小数点数
s = 'あいう' # 文字列
l = [1, 2, 'ab'] # リスト
定義した変数は後から呼び出すことができます。ちなみに、以下のコードで使われているprint()
は渡されたオブジェクトをターミナルに出力する関数です。
name = '田中太郎'
print(name) # 田中太郎
変数の値は再代入することで変更できます。
name = '田中太郎'
print(name) # 田中太郎
name = '山田花子'
print(name) # 山田花子
=
で繋ぐことで複数の変数に同じ値を代入できます。
a = b = 1
print(a) # 1
print(b) # 1
カンマ(,)
で区切ることで複数の変数にそれぞれ違う値を代入できます。
a, b = 1, 2
print(a) # 1
print(b) # 2
変数名には全ての文字や記号を使えるわけではありません。
変数名として使えるのは以下の通りです。
変数名には基本的に小文字の英数字が使われます。
num1 = 1
全て大文字の変数は定数という途中で変更されたくない値を扱う時に使われます。
PI = 3.14159265359
最も良いとされる変数名は、変数名を見ればどんな値を扱っているかわかるように命名することです。例えば、以下のコードでは変数名を見るだけで何の値を扱っているかわかると思います。
last_name = '田中'
first_name = '太郎'
age = 25
数字を先頭にするとエラーとなります。
1num = 1
# File "/Users/user/Desktop/Python/main.py", line 1
# 1num = 1
# ^
# SyntaxError: invalid decimal literal
また、「予約語」や「組み込み関数」と同じ名前は付けないように注意しましょう!
予約語とは
予約語とは、プログラミング言語が「その名前はこっちで使うから変数名とかに使わないでね」と定めた語句のことです。
組み込み関数とは
組み込み関数とは、最初から定義されている関数のことです。
予約語を変数名にするとエラーが発生します。
if = 1
# File "/Users/user/Desktop/Python/main.py", line 1
# if = 1
# ^
# SyntaxError: invalid syntax
組み込み関数を変数名に使ってもエラーは起きませんが、名前が上書きされてしまい元の関数が呼び出せなくなってしまいます。
print = 1
print(print) # printは現在 1 なので関数のように呼び出せない
# Traceback (most recent call last):
# File "/Users/user/Desktop/Python/main.py", line 2, in
# print(print)
# TypeError: 'int' object is not callable
もう少しだけ変数について深掘りして解説します。
変数とは、「データを保存してある場所に付ける名前」です。
変数に値が代入されると代入された値を保存できるだけの領域をメモリ内から確保し、一時的にそこに値が保存されます。
この時、変数が値の保存されている場所と紐付けられることで変数を通して値にアクセスできるようになります。
このように、変数に値が紐付けられることを「束縛(バインド)」と呼びます。
Pythonでは、代入したデータから型を推測してくれます。
C言語などでは変数を生成する際に型を明示的に宣言する必要がありました。以下のコードは、C言語でint
型のnum
変数を定義しています。
int num = 1;
Pythonでは、変数に整数を代入すると代入された値からint
型だと推測してくれます。
※ type()は型を確認するための関数です。
num = 1
print(type(num)) # <class 'int'>
文字列を代入すると勝手にstr
型だと推測してくれます。
value = 'Hello'
print(type(value)) # <class 'str'>
このように、Pythonでは変数にデータを代入することで代入したデータから型を勝手に推測してくれます。このような型付け方法を「動的型付け」と呼びます。
この記事では、Pythonの変数について解説しました。
変数は、Pythonだけではなくプログラミングにおいて基本的な概念です。もし、忘れてしまった場合はなんども見返してしっかり覚えましょう!
それでは今回の内容はここまでです!ではまたどこかで〜( ・∀・)ノ
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